こんにちは!ゆっこう(yuccow)です。
先日、知念実希人さんの「硝子の塔の殺人」を読んだら無性に「十角館の殺人」を読み返したくなりました。
同じ気持ちになった方も多いのではないでしょうか。
で、何十年ぶり?に読み返してみましたが、やっぱり面白い!!!
「十角館の殺人」は最高傑作ですね!
初めて読んだのは、1990年代だったと思います。
下に「こんな人におすすめ」を書いていますが、私自身、特に1番目と2番目が当てはまっていました。
そんな私が聞いたのが「十角館の殺人」のウワサ。
「もう一度「そして誰もいなくなった」の世界を楽しめる作品があるって!?」
そうなんです。あの世界感をたっぷり楽しむことができるんですよ。
それでは、どうぞ♪
あらすじ
大学のミステリ研究会のメンバー7名が、四方を断崖絶壁で囲まれた角島を訪れた。
角島には、過去に凄惨な事件があり、建築家の中村青司が焼死していた。
彼の建てた十角館に滞在した7人だったが、連続殺人が起こり、次々と犠牲になっていく。
見どころ
孤島での連続殺人
この作品の犯人は、「そして誰もいなくなった」を参考に自らの犯罪を描いていたので、孤島でひとりずつ殺されていきます。
犯人自身がプロローグで語っているのですが、これは復讐なのでいっぺんに全員を爆弾で殺すなどという方法はとらないのです。
ひとりひとりジワジワと殺し、残る人に恐怖を味わわせるための方法なのです。
当然、読み手は次は誰だろうとハラハラ予測しながら読んでいくわけです。その予想が当たっても外れても面白い。
誰かがコーヒーを人数分煎れて来れば、カップを手に取る順番に目を凝らしてみたり。
読んでいるこちらも気が抜けません(笑)。
衝撃の一行
あちらこちらで書かれている、この作品の感想に必ずと言って良いほど出てくるキーワードがあります。
「衝撃の一文」とか「衝撃の一行」とか。
私はそんな感想は知らずにこの作品を読んだのですが、
その1行には確かにものすごい衝撃を受けました!
「え!?」
と、一瞬頭が真っ白になり、息をするのを忘れたくらいです。
「読んだらその一行って分かるかなぁ~」なんて心配は要りません。
必ず、ものすごい衝撃を受けるはずですので。
どんでん返し
ということで、この作品はその一行を読んだ瞬間に、見事にひっくり返されてしまいます。
私もひっくり返されました。見事に。
柔道には詳しくないですが、足をサッと払われてキレイにステーンと倒された感じです。
ああ、どんでん返しってこういうことを言うんだなとしみじみと感じさせられる、キレイな?どんでん返しでした。
感想
クリスティが大好きで大好きで、彼女の作品はほとんど読んでいます。
新しい作品が読めないなんて、悲しい!と思っていた時に知った「十角館の殺人」。
本当に本当に面白かったです!
「そして誰もいなくなった」のように静かに終わって、最後に謎が明らかにされるのとも違い。
思ってもいないタイミングで、突然、犯人が分かってしまう衝撃。
驚かされる。騙される。
それがミステリを読む醍醐味だったと、思い知らされた作品でした!
・次は誰かと気が抜けない連続殺人
・すべてが一瞬でひっくり返る衝撃の一行
「十角館の殺人」はコミックにもなっているようです。
あのトリックをどうやってコミックにしているのか、非常に気になる~!
「十角館の殺人」感想まとめ&あとがき
実は数十年ぶりにこの作品を読んだときに、ちょっと違和感を感じました。
孤島に集まった7人は男性5人女性2人なのですが、コーヒーを煎れるのも食事の支度も女子だけなの。
毒を盛られるのが心配だからって1人が見張りに付くんですが、それでも作るのはそのとき残っている女性一人だけ。
「各自、自分で作れば?」と思ってしまいましたが、そういえば昔はコレが普通だったんですよね。
違和感を感じられるようになった分だけ、世の中が良くなってきてるんでしょうね。
「十角館の殺人」は聞いたことがあるけど、まだ読んでいないという方
綾辻行人作品を読んでみたいけどどれから読めば~と迷っている方!
小野不由美ファンだけど、綾辻行人作品も気になるという方
まず、コレを読んでみてください!
絶対に後悔はしませんよ!
「十角館の殺人」の次、館シリーズ2作目はこちら「水車館の殺人」です。
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