「方舟/夕木春央」これぞ究極のクローズドサークルで館もの(あらすじ・感想)

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ミステリー日本

こんにちは。yuccow(ゆっこう)です。

みなさま、クローズドサークル物はお好きですか?どんでん返しも?
では、イヤミスは?

今日ご紹介する夕木春央さん「方舟」は、それが全部まとめて味わえちゃうハラハラドキドキの作品です。

設定が面白いし、犯人は分からないし、先が気になって気になって仕方がありませんでした!
夢中になって読みふけること間違いなしの作品です。

こんな人におすすめ!

・クローズドサークルが好き
・どんでん返しは必要でしょ
・イヤミスでも平気

あらすじ

大学時代の友人同士で地下にある不思議な建物を訪れた7人。7人は、迷い込んだ3人の家族連れとともに、その建物に閉じ込められてしまった。やがて、その建物から出るには、誰か一人が犠牲になって残り、レバーを操作しなくてはならないことが判明する。
そんなときに、その中の一人が殺されて見つかった。
犠牲にするなら殺人犯を――みんなは犯人を見つけようとするが…。

見どころ

異様な建物

舞台になっているのは、地下深くに作られている頑丈な建物です。
地下3階建てで、元々あった空洞を利用しているので、壁が一部岩になっていたりします。
中には追っ手を食い止めるための大岩が準備されていたり、こっそりと地上に逃れるための非常通路があったり
果ては、数々の拷問道具が置かれていたりします。
部屋が何十室もある広さなので、その中で殺人があっても気が付きにくいんです。
一種の館ものともいえるかもしれません。

次に殺されるのは?

閉ざされた空間の中で、次々と殺人が起こります。
次に狙われるのは誰だろうとハラハラしながら読みました。
文章や話の流れから「これって死亡フラグじゃない?」なんて邪推しながら(笑)。

次々と人が死んでいくと、次第に仲間同士の関係がぎくしゃくしてきて、疑心暗鬼になりますよね。
クローズドサークルに付きものの感じで。
その辺も読み応えがありました。

どんでん返し

ネタバレしないように、あっさりとだけ触れておきますが、衝撃のラストです。
「えええっ」と叫んでしまうこと間違いなし。
極限状態でのどんでん返しに、頭が真っ白になりました。

そして、何とも言えないラストシーンに続きます……。

感想

面白かったです!
シチュエーションの異様さに引き込まれ、段々悪化していく人間模様が気になり。
殺人者の動機に頭をひねり……。
だって、誰かひとりが犠牲にならないとないのに、人々を殺していったら自分が残される確率が増えてしまうのに。
誰が犯人かも、その動機も分からないままハラハラドキドキと夢中になって読み進めました。
もう先が気になって気になって!
で、迎えたラスト――。
こういう終わり方もありだなあと思う反面、読後は微妙な気分になりました

おすすめポイント

・異様な雰囲気の舞台設定(クローズドサークルで館もの)
・犯人の狙いも動機も分からないサスペンス感
・衝撃のどんでん返し


あとがき

この作品は、ネット上で評判が良い上に、図書館でも人気のようでした。
クローズドサークルということだけしか知らずに読み始めたんですが、私の大好きな館ものの雰囲気もあるではないですか♪
シチュエーションがとにかく面白くて、読み始めたら止まりませんでした。
最後のどんでん返しには、ビックリを通り越してショックを受けました。
この展開は予想してなかった!
非常に面白かったし、印象に残るラストでした。
ただ、好き嫌いは別れるかも?イヤミスも大丈夫という方なら、心配なく楽しめると思います!

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