「時計館の殺人/綾辻行人」思いもつかなかった衝撃のトリック!【あらすじ・感想】

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ミステリー日本

こんにちは。ゆっこう(yuccow)です。

綾辻行人さんの館シリーズ5冊目は「時計館の殺人」です。
この作品は、「迷路館の殺人」の後に読むことを強くお勧めします!
私は「時計館の殺人」の方を先に読んでしまって、大失敗。大きなネタバレがありました。

「時計館の殺人」は、本の厚さもかなりあるんですが、内容も濃くて読み応えがありました
クローズドサークル、次々と殺されていく仲間、人々の間に広がる疑心暗鬼。
そして、思いもつかなかった衝撃のトリック!
とにかく面白いです!
読み終わった瞬間にもう一度最初から読みなおしたくなること間違いなし!
私の好みとしては「十角館の殺人」の次くらいに好きな作品かもしれません。
重要なネタバレはしませんが、一応注意してくださいね。

こんな人におすすめ!

・綾辻行人さんの館シリーズが好き
・クローズドサークル最高!
・次々と殺人が起こるハラハラ感がたまらない
・今まで読んだことのないようなトリックに会いたい

あらすじ

就職した出版社の企画で、大学のミステリー研究会のメンバーとともに時計館に滞在することになった江南孝明。鉄製のドアを閉めると、内側からは開けられなくなる旧館に、一行は3日間閉じこもって心霊現象を調べることになっていた。しかし、外との行き来が不可能なはずの旧館の中で、次々とメンバーが殺されていく。

見どころ

2か所で進行するストーリー

時計館では、江南の滞在する旧館と、島田が訪ねていく新館に分かれて物語が進んでいきます。
旧館はドアの鍵が閉められ、新館との行き来ができなくなっているので、別々にストーリーが進むのです。
旧館の中で次々と人が殺されて行き、脱出方法も見つけられない
江南が窮地に陥っているときに、すぐ隣の新館で島田がのんびりと中村青司が建てた時計館を散策している――。そのじれったさと言ったら!
悪夢の対比がどうなるのかが気になって気になって!
島田さん!気が付いてあげてー!助けてやってよ~!と、
ページをめくる手が止まりません。

時計館で過去に起きた事件

時計館では、10年前に次々と人が死んでいました。自殺、事故、病死とそれぞれ理由はあったのですが、どうもそれだけじゃ無い雰囲気。
今回の連続殺人の動機が、過去の事件と関係しているようです。
過去のどの死が、どう関係してくるのか
注意深く読みこんで行けば、読者にも謎が解けそうです。
(私は例によって、まったく分かりませんでしたけど)

次々と殺されていくメンバー

クローズドサークルで次々と殺人が起こる。誰が犯人で、次に殺されるのは誰なのか。
これは、もうクローズドサークルの醍醐味ですよね。
実際は、中村青司の建てた館なので、クローズドにはなっていないわけですが。。。
でも、次は誰がどうなってしまうのか
ハラハラしながら読み進めるスリルはたまりません

衝撃のトリック

小学校低学年でミステリにハマってから数十年。
たくさんの(数千冊?)ミステリを読んできましたが、こんなトリックは初めてでした!!!
クリスティをほぼ全巻、シャーロックホームズもルパンも、怪人二十面相もほぼ全巻読みました。
大人になってからは、古今東西いろんな作家さんのミステリも。
でも、未だかつてこんなトリックは聞いたこともありません。
これを読んでしまったら、綾辻行人さんってとんでもない作家さんだなと思わずにはいられないと思います。

感想

結構厚みのある本なんですが、もう止められなくてほぼ一気読みでした!
旧館で起こる殺人にハラハラし、江南くんがやられちゃうんじゃないかとドキドキし。
すぐ隣の建物で起こっている事件に気が付かず、のんびり館見学をしている島田さんにジリジリ。

そうそう!この「時計館の殺人」では、江南くんが再び登場しています。十角館の殺人の。
再び会えてうれしかったです。
彼が最後まで無事なままで終わるかどうかは、ここでは語りませんが。。。

このとんでもないトリックには衝撃を受けました!
いやあ、そう来るんですね!!!と。
数字が苦手な私には、理解するのがちょっと大変でしたが(笑)、読み終えた瞬間に
最初から読み返したい!
と思わずにはいられませんでした。

おすすめポイント

・未だかつて聞いたことのない衝撃のトリック
・すぐ隣で江南くんが危機的状況を迎えているのに気が付かない島田さん
・閉鎖された空間で次々と起こる殺人

「時計館の殺人」感想まとめ

この本は、とにかく満足度が高かったです!
読み応えのある厚さに加えて、退屈する暇のないストーリー、驚愕のトリック。
どれをとっても大満足!
館シリーズの前作「人形館の殺人」は、ある意味ちょっと異色な立ち位置でした。
中には物足りなく感じる方もいるかもしれませんが、そんな方々にも、これは「来たーっ!」と感じる作品だと思います。
熱くお勧めします!

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