「祈りのカルテ/知念実希人」心がほっこり♪読みやすい病院ミステリー【感想・あらすじ】

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ミステリー日本

こんにちは!ゆっこう(yuccow)です。
今回ご紹介するのは、現役の医師でもある知念実希人さんの「祈りのカルテ」です。

この本は、病院を舞台にした作品で、研修医の諏訪野先生が主人公。
この諏訪野先生が、とっても良い人なんですよ!
だから、作品全体がほっこりとした温かい雰囲気です。
殺人や暴力的なシーンが出てきませんので、そういうのが苦手な方も楽しく読めると思います。

この作品は、短編になっているので、短編ごとの簡単なあらすじもご紹介したいと思います。

こんな人におすすめ!

・重苦しくないストーリーが良い
・気軽に楽しみたい
・病院を舞台にしたミステリーが好き
・心が温かくなる話が読みたい
・殺人や暴力は好きじゃない

あらすじ

研修医の諏訪野良太は、指導医から「得意でしょ。人と仲良くなるの」と言われるほど、コミュニケーション力がある人物だった。
研修でさまざまな科を回りながら、そこで出会った謎を「過剰なほど人の顔色を読む」と言われた能力を使って解いていく。

精神科

2か月に1回は、睡眠薬を大量に飲んで入院してくる山野瑠香。腕には夫の名前の火傷跡があった。
彼女は、なぜ毎月5日に退院しようとするのか?

外科

80歳の誕生日を前に胃がんの内視鏡手術を受けることになった玄三。突然「内視鏡手術は嫌だ。開腹手術にしてほしい」と言い始めた。無理なら退院すると言い張る玄三に、がんの進行を心配する諏訪野先生は……。

皮膚科

右ふくらはぎに重い火傷を負った若い女性の担当になる諏訪野先生。料理中に油をこぼして火傷したという患者に、それならふくらはぎではなく腿に火傷を負うのでは……と不審に思う。いつものように人懐こく雑談をはじめ、情報を得ようとする諏訪野先生だが、ショッキングな出来事が起こる。

小児科

8歳の姫井姫子が、ぜんそくの発作で救急搬送されて来た。しばらく発作がなかったのに、1年前から3回も入院している姫子。検査の結果、姫子の身体からは発作を予防する薬の成分が検出されなかった。
なぜ薬を飲んでいなかったのか?父か母が飲ませていなかったのか?

循環器内科

突発性拡張型心筋症を患っている女優の四十住絵里の担当になる諏訪野先生。アメリカでの移植を待っている彼女は、なぜか家族と会うことを拒否していた。そんなとき、絵理の入院がマスコミにばれ、諏訪野先生に疑いがかけられる。

見どころ&感想

どれも複雑な謎解きではないので、気軽に楽しむことができました。
それこそ、病院の待ち時間なんかにすーっと読めちゃいそうです。

この本の一番の魅力は、とにかく心が温かくなるところ
どの話にも、悪人というほどの悪人は出てきません。

どれもちょっとした心のすれ違いから生まれる問題なんです。

そして一番の見どころは
謎が解けた瞬間に、登場人物の印象が180℃変わるというある種のどんでん返し
です。
このスカッと感が楽しかった!

おすすめポイント!

・心がほっこり温かくなる
・謎解きとともに登場人物の印象がガラリと変わる一種のどんでん返し

祈りのカルテ感想まとめ

さまざまな科で出会う年齢も性別もそれぞれの患者さんたち。
みんなそれぞれの生い立ちや事情、考え方を持っています。
それを尊重しつつも、コミュニケーション力を駆使して謎に立ち向かう諏訪野先生。
主人公の諏訪野先生が持つ人間力温かさが全編に流れていて、読んでいるこちらまでほっこりしてくる小説でした。
短編ですが、どれも納得のいくストーリーと謎解きで、楽しむことができました♪

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