2023/02/10 更新
こんにちは。ゆっこう(yuccow)です。
2022年に公開されたアガサ・クリスティー原作の映画「ナイル殺人事件」は、ご覧になったでしょうか。
非常にたくさんの作品を書いているクリスティーですが、「ナイル殺人事件」や「オリエント急行殺人事件」のように何度も映画化されている作品もあれば、タイトルを聞いても「そんな作品あった?」と思うような作品もあります。
今日お勧めするのは後者です。
実は1年ちょっと前に、大々的に断捨離をしました。
その中には本もあり、何十年も持っていたアガサ・クリスティー作品もそのほとんどを処分してしまいました。90冊以上はあったと思います。
なぜかって……昔の文庫本は文字が小さくて、読めなくなってしまったからです。
その中でも、どうしても捨てることができなくて手元に残した作品が6冊あります。
当然、どれも面白くて大好きな本です。
そして、どちらかというと一般的にはあまり知られていない、ちょっぴりマイナーな作品です。
有名な作品は何度も訳本が出ると思いますが、これらの作品は、手放してしまったらもう読めないんじゃないかと手放せなかったんです。
今回は、私がどうしても手放せなかったアガサ・クリスティーの隠れた名作をご紹介します。
※順不同です。おすすめ順というわけではありません。
(追記)
という訳で、「隠れた名作」として6冊をご紹介していたのですが……。
クリスティの本を手放して2年……
やっぱりあの本も読みたかった!手放すんじゃなかった!!
と後悔している本を、現在(2023/02/10)新しく買い直しています(笑)。
再度読んでみて「やっぱりこれも名作だわ!」と感じた本を随時追加していきたいと思います。
家政婦は見た!?
まずは、「パディントン発4時50分」
列車に乗っていた女性が、並走する列車で起こった殺人の瞬間を目撃したところから始まります。
でも死体が出ず。だれもこの話を信じようとしない中、ミス・マープルだけが彼女を信用して、真相を探るために手を打ち始めます。
超優秀なスーパー家政婦さんを、とある家に送り込んで謎を探るのですが……家政婦は見たの原型なのかもしれませんね。
この家政婦さんの活躍と、最後のスピーディな展開は圧巻です!
ミステリー史を変えた作品!
「ゼロ時間へ」
殺人事件が起きてストーリーが展開するのが普通だったミステリーで、初めて殺人の起きる瞬間=ゼロ時間へ向けて書かれた物語として登場しました。
なのに、その瞬間まで誰が誰を殺そうとしてるのかが分からないというスリル!
この物語の構成には度肝を抜かれました!
今では、割とこの形式が普通になってしまいましたが、これはミステリー史を変えた作品だと思います。
この本について、詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
ミス・マープル大活躍♪
「カリブ海の秘密」
ポアロと双璧をなすクリスティ作品の名探偵ミス・マープルの登場する話です。
舞台はカリブ海。作品に漂う異国情緒というか、南国の雰囲気が好きです。
ストーリーももちろん面白いし、登場人物も魅力的です。
最後にミス・マープルが復讐の女神(ネメシス)となって活躍するシーンは最高です!
ミス・マープルが復讐する!?
「復讐の女神」
タイトルからもお分かりのとおり、この本は「カリブ海の秘密」の続巻です。こちらの舞台はイギリス。
「カリブ海の秘密」で復讐の女神として大活躍したミス・マープルの才能を見込んだ人物が、ある依頼をしてくるところからストーリーが始まります。
「カリブ海の秘密」で大好きになった登場人物の、その後の様子が分かるところが楽しいです。
古代エジプトで起こる殺人事件
「死が最後にやってくる」
これはクリスティの中でも異色の作品です。
舞台は古代エジプト。クリスティの2度目のご主人は考古学者だったので、クリスティ自身も何度もエジプトを訪れています。時代考証もバッチリですよね。
古代エジプトの世界に浸りながら、しかも予想できないストーリー展開。誰が犯人なのか、全く分かりませんでした。
古代エジプトが好きという方、これ、お勧めです!
いきなり殺人計画を耳にするポアロ
「死との約束」
この作品の舞台はエルサレム。これも異国情緒の感じられる作品です。
どうも私は、異国の雰囲気がある作品が好きなようです。(イギリスから見て異国ってことですね)クリスティや登場人物と一緒に旅行している気分になれるのが楽しいのかもしれません。
誰かが誰かを殺そうとしていることを知り、事件に巻き込まれていくポアロ。
誰が殺されるのかは、読者にはかなり早い段階で想像つくようになっています。そこからが面白い作品。
この作品は、ちょっと前に日本バージョンのドラマにもなっていました。かなり原作に忠実だったと思います。そちらも楽しかった♪
犯人が分かった瞬間にゾッとする
「五匹の子豚」
クリスティーファン(特にコアなファン)で「この本が一番好き」と挙げる人が多いという作品です。
父を殺した犯人として有罪になり獄中死した母は本当に有罪だったのか、真実をしりたい娘に頼まれて過去の事件に挑むポアロ。
容疑者それぞれに、事件当時のことを書いてもらった手記を手がかりに真犯人を突き止めます。
手記のどこかにウソが書かれてているはず、と探りながら読むのが楽しい作品です。
この犯人は、なかなか分かりませんよ。
犯人が分かったときのポアロの言葉にゾッとさせられます。
⇓の記事で詳しくご紹介しています。良かったらご参考に。
おまけに2冊♪アガサ・クリスティー自伝(上下)
実はアガサ・クリスティー自伝も手元に残しています。
これは 、クリスティの自伝で小説ではありませんが「事実は小説と同じくらい楽しい」です。
クリスティは失踪事件を起こしていますが、そのことについては触れられていません。
ただ、ミスマープルのモデルとなった祖母のことや、考古学者の旦那様との出会いなど興味深いことが盛りだくさんでした。
ご興味がおありでしたら、こちらもお勧めしておきます。
まとめ
今回、どうしても捨てることができずに手元に残したクリスティ作品をご紹介しました。
何度も映画化されているような超有名作品ではありませんが、どれも謎・雰囲気・登場人物・ストーリー展開が魅力的な作品ばかりです。
ちょっとマイナーだから、この先なかなか買えないかなと思って手元に残したのですが、こうやって調べてみると結構ネットで買えるんですね!
手元の本が読みにくかったら、ネットで新しく購入しなおそう(笑)。
この6冊、自信を持ってお勧めしますので、どれか読んでみませんか?
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