「ナイルに死す/アガサ・クリスティー」エジプトを舞台にした巧妙なトリック【あらすじ・感想】

ミステリー海外

こんにちは。ゆっこう(yuccow)です。
まもなく公開される予定の映画「ナイル殺人事件」。その原作がこの「ナイルに死す」です。

クリスティー作品をほとんど読んでいる私ですが、実はこの作品は今回初めて読みました。
だって前回の映画を何度も何度も繰り返し観ていたから。
それこそセリフまで覚えちゃうくらい(笑)。
ストーリーも犯人も完璧に分かっている作品だったため、原作の方は読んでいなかったのでした。

今回しっかりじっくりと読ませていただきましたよ。
やっぱりこの練り上げられたトリックは素晴らしいですね!

エジプトの雰囲気の中にどっぷりと浸かれるのも楽しい。
本を読んでいる間中、ナイル川のさざ波の音が聞こえてくるようでした。

こんな人におすすめ!

・エジプトが好き
・ミステリー×旅行の組み合わせ作品は最高
・圧巻のトリックに騙されたい

あらすじ

莫大な財産を相続した美貌の女性リネットは、親友ジャクリーンの恋人を奪い結婚した。
彼女が新婚旅行で訪れたエジプトでは、行く先々でジャクリーンが待ち伏せし、いやがらせをしてくるのだった。
リネット夫妻が乗り込んだナイル川クルーズ船には、ジャクリーンの他にもリネットの財産管理人や、リネットの父によって破産させられた男性の娘など、彼女に何らかの思いを持った人々が集まっていた。そんな中、リネットが死体となって見つかる。

見どころ

圧巻のトリック

やはり、一番はコレ!練り上げられたトリックです。
クルーズ船に乗っている人々が、みんなとにかく怪しいわけですが、ポアロは容疑者をひとりひとり容疑から外していきます。
かなり残り少なくなった容疑者の中に犯人がいるのだろうと分かってからも、トリックが分からないし犯人も分からない。

そして最後に判明する衝撃のトリック!

思いがけない犯人!

最初の段階から騙されてたんじゃん!
これはもう脱帽です!

何らかの思惑を持つ人々

この小説はクリスティーの作品の中でもとても長い作品です。本も分厚い。
登場人物が多いし、そのひとりひとりを丁寧に書いているんです。
だから、最初の方はなかなか事件が起きない。

その代わり、読み進めていくと、船に乗っている人々がみんな何かしらリネットに対して思うところがあるのが分ってきます。
リネットの財産を使い込みしていて、なんとかごまかそうとしている管理人とか。
父親をリネットの父に破産させられた娘とか。

そんな思惑を抱えて集まった人々の中でも、ストーリーが進むにつれて恋愛感情が生まれたり、殺意が芽生えたり。
人間模様のドラマが面白いです。

ナイル川クルーズの雰囲気

作品の舞台はエジプトです。殺人の舞台はナイル川の上。クルーズ船の中です。
前半部分には遺跡の見学の描写などもあり、後半は豪華クルーズ船の中やナイル川岸辺の様子が描かれています。
映画を観たときは「将来は絶対にナイル川に行く!」と思ったものですが、本を読んでもナイル川の雰囲気を味わうことができました。
エキゾチックなムードを感じながら、ミステリも楽しめる。二重に美味しい作品です。

感想

最初に思ったのは、やっぱり「長い&登場人物が多い」でしょうか(笑)。
私は映画を観ているから、登場人物が次々出てきても全員覚えられましたが、最初に本を読んだ人は覚えるまで一苦労するんじゃないでしょうか。
でも、一苦労でも二苦労でもする価値はあります!
なんなら人物表を書いて脇に置きながら読んでも良いくらい。

「こりゃ、絶対分からないわ」というトリックと
ナイル川のさざ波の音が聞こえてきそうなエキゾチックなムード。

トラベル物のミステリーが好きな方にはたまらない作品ではないでしょうか。

面白かったです!

おすすめポイント

・絶妙なトリック
・複雑な人間模様
・エキゾチックなナイル川の雰囲気

「ナイルに死す」感想あとがき

私はこの作品、映画から入りましたが、本から先だったらどう感じただろうとちょっと考えました。
最初は登場人物を覚えるだけで精いっぱいだったかも(笑)。
カタカナの名前を覚えるのが苦手だからとか、登場人物があんまり多いとね……という方がたまにおられますが、
それでもこの作品は、読んでみて欲しい!
それだけの価値があるというか、面白さがあります!
エジプトや中東の雰囲気に興味がある方には、特にお勧め!

うーーん
やっぱり「ナイル殺人事件」(ナイルに死す)好きだわ!

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