こんにちは!ゆっこう(yuccow)です。
先日発売されたばかりの知念実希人さんの新作「硝子の塔の殺人」を読みました!
前評判どおりに、すっごく面白かったです。
不思議な館、クローズドサークル、密室トリック、名探偵、どんでん返しと、とにかく魅力あふれるコンテンツがぎっしり詰まっていました。
なのに、ラストは知念さんらしい爽やかな終わり方。
本格ミステリ好きなら、絶対に読んでほしい作品です!
重要なネタバレは控えていますが、注意してご覧くださいね。
あらすじ
ミステリマニアの大富豪が、自分の住む硝子の塔へ、さまざまなゲストを招いた。
その夜、館の主人は『重大発表』をする予定だったが、その前に密室で殺されてしまう。
硝子の塔は、雪崩によって町への道が閉ざされ、車も電話もいつの間にか使えなくなっていた。
塔に閉じ込められる人々は、警察の助けが来るのを待つが、次々と密室殺人が起こる。
見どころ
意表をつく始まり
読み始めてまずビックリするのが、最初に犯人が登場することです。
え?いきなり?とページをめくる手が一瞬止まりました。
これは、あれ?刑事コロンボみたいな流れ?
と、思って読み進めたのですが、その後の意外な展開に目が離せなくなります!
円錐形の硝子の塔
ギョッとするような造りの硝子の塔が舞台なんですが、その異様な館のムードが楽しい。
それだけでなく、その独特の造りを生かした犯行がいちいち面白いです!
クローズドサークルで密室で読者への挑戦つき
雪崩によるクローズドサークルの中、密室で次々と起こる殺人事件、ダイイングメッセージ、謎の文字とワクワクする要素がてんこ盛りです。
踊る人形まで出てきちゃいます!
手がかりはきちんとオープンにされて、途中に「読者への挑戦」が挟まれています。
最初の挑戦では、何が何だか分かりませんでしたが、後から出て来た挑戦では、何となく謎が解けかけました。
というか、謎が気になって夜中に目が覚めて、考えちゃいました。
華麗などんでん返し
ここまで見事にどんでん返しをしてくれると、気持ちが良いくらいです!
知念さんの作品を読みなれている人なら「このままこの人物が犯人で終わりというのは無いのでは?」と思うかもしれません。
私も、このままのはずはない!とは思ったのですが、全く展開の予想が付きませんでした。
このどんでん返しは、楽しいですよ♪
作中にあふれる本格ミステリへの愛
登場人物が、本格ミステリ作家や作品について熱く語るシーンがたびたび出てきます。
懐かしい作品も多く、いちいち「うんうん!」と共感しながら楽しく読みました。
本格ミステリファンなら楽しめること間違いなしです!
感想
とにかく濃い内容でした!読み応えありありで、たっぷり楽しませてもらいました。
クローズドサークルで館ものというだけでもワクワクするのに、密室殺人やら大どんでん返しまであって、最後まで夢中になって読みました。
実は、途中で犯人はなんとなく分かってしまったんです。なぜ?どうやって?までは分かりませんでしたけど。
いつも心をホッと温かくしてくれる知念作品なら、このままこの人が犯人のはずはない、という手がかりから推理?しました(笑)。
予想どおりの心温まるラストに「やっぱり!」とホッとすると同時に、うれしくなりました♪
これが、知念さんの作品の魅力なんですよね!
やっぱり知念さんの本は大好きだわ~。
・本格ミステリの魅力がぎゅうっと詰まっている
・大どんでん返しが楽しめる
・大満足の心温まるラスト
「硝子の塔の殺人」を読んだら絶対に、こちらも気になるはず(笑)。
綾辻行人さんの「十角館の殺人」についての記事はこちらからどうぞ♪
硝子の塔の殺人まとめ
「硝子の塔の殺人」を読み終わったときに、よくぞこんなに楽しい要素を詰め込んだなあと思いました。
これでもか、これでもか、と畳みかけるようにミステリ好きの心をくすぐってくるんですよ。
とくに「中村青司」と聞いてピンと来る方には、たまらない内容になっています。
本格ミステリをたっぷり楽しみたいなら、この作品おすすめです。絶対に外しません!
知念実希人さんの他の作品が気になったら、こちらの記事も参考にしてみてください⇓
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