「真夜中のマリオネット/知念実希人」またやられた!ラストまで気を抜けない【あらすじ・感想・ネタバレ注意】

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ミステリー日本

こんにちは。ゆっこう(yuccow)です。
知念実希人さんの新作「真夜中のマリオネット」を読んでみました!

息をもつけぬ展開に、次々と判明する事実。
少年は凶悪犯なのか、無実のかわいそうな男の子なのか。
主人公と一緒に、私までものすごく左右に大きく振られました!
ブンブン振り回されたと言った方が良いのかも。

とにかく、面白かったです!!!一気読みでした。

※犯人やトリックなどのネタバレはしない方針ですが(ギリギリ…、途中の話の展開などを書いているので、NGな方はご注意ください。

こんな人におすすめ!

・スピード感のある展開が好き
・とにかく美少年には弱い
・イヤミスも嫌いじゃない

あらすじ

「真夜中の解体魔」と呼ばれる殺人鬼に、婚約者を殺された救急医の秋穂。ある日、彼女の元に、交通事故で重傷を負った少年が運ばれて来た。
必死で命を救った秋穂に、警察はその少年が「真夜中の解体魔」だと言う。
婚約者の仇をうとうとする秋穂に、少年は「自分は罠にかけられただけで冤罪だ」と訴えるのだった。

見どころ

薄幸の美少年の魅力

まず、何と言ってもこの作品の魅力と言うか、個性と言うか、要になっているのが美少年の石田涼介です。
ケガをして病院に運び込まれた彼には「真夜中の解体魔」と呼ばれる殺人鬼の疑いがかけられています。
疑いと言うか、警察ではほぼ100%彼の仕業だと思っています

秋穂も当然、限りなくアヤシイ、婚約者の仇!と思っているのですが、徐々に涼介の魅力にハマってしまうんですね。
その涼介の手練手管がまた、すごい!
時に妖艶に、時に子犬のように近寄ってきます。
超絶美形で薄幸な少年に、そんな風にされたら、確かにクラクラしちゃうかも(笑)。

どんどん展開していくストーリー

この作品は、息をつく間もなく展開していきます
読み手も、のんびりしてる暇はありません(笑)。

病院に運び込まれる涼介。
彼が「真夜中の解体魔」だと思われている事実。
仇を打とうとする秋穂。
少年の訴えを聞いて、真犯人が他にいる可能性を探り始める秋穂。
そして――
ついに、秋穂は、警察に連れて行かれそうになる涼介と一緒に病院を逃げ出します。

真犯人を探るために、秋穂が結構危険なことに手を出したり、涼介と二人で逃げ回ったり。
病院で展開する静かなストーリーから一転して、後半はハラハラドキドキの冒険&サスペンス。

読み手ものんびりしてる暇、ないでしょう?

2転3転する犯人

今回も騙されました。。。
途中で

よし!犯人が分った!
ここでAと思わせて置いてのBが犯人だ!
今回は、勝ったぞ!(←なにが?)

と、思ったのですが、やっぱり最後でひっくり返されました。。。

うーーーーーん。
まだまだ修行が足りないようです。

一筋縄どころか、二筋縄でも行きません。
私が単純なのかもしれませんが、
これ、犯人を当てるのは、かなり難しいんじゃないかなあ。

感想

いやー、面白かったです!
読み始めたら、とにかく止まらないの。
じっくり謎を解きながら読むというよりは、展開の早い映画を楽しむ、という感じの物語です。
そして何と言っても、涼介が魅力的なんだわ!いろんな意味で。
秋穂と一緒に、私も涼介にクラクラしそうになりました(笑)。

操られていたマリオネットとは、いったい誰のことを指していたのか。
考えながら読みました。
涼介なのか、秋穂なのか。それとも警察なのか。

ラストシーンを、爽快!面白い!と思うか、これイヤミスじゃん…と思うかは、人によって分かれるのではないかと思います。
私は、両方の中間、やや爽快寄り……と言ったところでしょうか。
「あーあ」とは思ったものの、嫌な後味は感じませんでした。

婚約者を失って壊れていた秋穂の心が、とりあえず、よみがえったからでしょうか。
いや。単に、私も涼介の魅力にやられてるのかも……。

おすすめポイント

・謎多き美少年
・スピーディな展開
・2転3転する真犯人

「真夜中のマリオネット」感想のあとがき

実は「硝子の塔の殺人」のすぐあとの作品だったので、そんなには期待していませんでした。
(知念先生、すみません💦)
あれを読んでしまったら、その後の作品は、ある程度色褪せちゃうだろうな~と、思って。。。

でも、まったく別の作品は、当然ながら、まったく別の魅力があるんですよね!

また、大好きな知念作品がひとつ増えました。


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